代替フロンの概要を把握しよう

代替フロンとは

冷蔵庫の冷媒やスプレー等に使用されていた特定フロンは、オゾン層破壊や温室効果に影響を与えることから製造が禁止されました。その特定フロンの代替として開発されたのが代替フロンです。

代替フロンはフロンの性質を持ちながら、オゾン層破壊の効果を示さないという特徴があります。一方、近年、代替フロンがもたらす温室効果が問題視されています。

例えば、代替フロンの1つ「ハイドロフルオロカーボン(HFC)」は環境配慮型物質とも称されましたが、強力な温室効果を有することが判明しました。このため、2017年10月の改正モントリオール議定書ではハイドロフルオロカーボンは新たに規制対象に含まれました。モントリオール議定書の規制対象物質は生産や消費の抑制のほか、貿易規制に関する定期報告が義務付けられており、ハイドロフルオロカーボンはエアコンや冷蔵庫、ダストスプレーなど幅広く利用されていますが、今後段階的な削減されていく計画です。

代替フロンへの理解を深めるために、フロンガス規制の歴史を確認しましょう。1988年にオゾン層保護法が制定された後、1995年にクロロフルオロカーボン、2019年末にはハイドロクロロフルオロカーボンの生産や輸入が全面的に禁止されました。

クロロフルオロカーボンはかつて、20世紀最大の発明と称されたこともある物質です。それまで冷媒に用いられていたガス類は毒性・可燃性という性質を持っていましたが、クロロフルオロカーボンは無臭・不燃で利用できる物質だったからです。

しかし、後にオゾン層を破壊すると物質と判明したことから、先進国は生産を中止し、より破壊係数の小さなハイドロクロロフルオロカーボンへの転換が図られました。しかし、そのハイドロクロロフルオロカーボンにおいてもオゾン層破壊への影響からモントリオール議定書で段階的な削減について規定され、現在先進国ではほとんど使われていません。

企業が取るべき代替フロン対策

特定フロンから代替フロンへの転換が進められ、その代替フロンも温室効果の問題から排出削減の対象となっています。

日本においてはフロン排出抑制法に従い、各企業は漏洩防止等、適切な管理体制を取ることが求められます。また、新規で機器を設置する場合、代替フロンからより温室効果が低い冷媒への変更が必要です。なお、温室効果が低い冷媒の例としては、ハイドロフルオロオレフィンや二酸化炭素、アンモニアなどが挙げられます。

特にハイドロフルオロオレフィンは温室効果が低くフロン排出抑制法のフロン類にも該当しないため、有力な代替フロンの候補の1つです。現在、ターボ冷凍機への採用が検討されていますが、コストや微燃性の問題から本格的な採用には至っていません。

一方、二酸化炭素やアンモニアは現在の技術でも代替フロンから転換可能であり、低温用の冷蔵設備等に採用可能です。但し、二酸化炭素は圧力が高いこと、アンモニアは毒性の強さがネックとなり普及が進んでいません。

このように温室効果が低い冷媒はあるものの、普及に向けてネックとなっている問題があり、今後の技術進展が待たれます。

代替フロンの今後の展望

日本政府は2050年までに温室効果ガスの排出ゼロを目標に掲げ、「脱炭素社会」への移行を進めていく方針です。

こうした方針を受け、今後は脱フロンの流れが加速し、温室効果が低い冷媒やそれらを使用した空調機器へのニーズが高まると期待されます。そういった意味では脱フロンやそれらを使用した空調機器は成長が期待できる有望な分野といえますが、もし新規参入を検討している場合には事前に入念な市場調査・マーケットリサーチを行った上で事業を開始するのが良いでしょう。

また、市場調査・マーケットリサーチを行う際は多くの知見を有し、情報収集力の高い専門の市場調査会社を活用するのも良いでしょう。

 

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