自動車部品業界のマーケットを読み解く

自動車部品業界を取り巻く環境

業界動向を正確に把握するためには、業界を取り巻く環境についても理解しておく必要があります。まず自動車部品業界においては、顧客である自動車業界の動向に大きく影響を受けます。

現在、その自動車業界をとりまく環境は厳しさを増しています。日本では雇用環境や経済状況を理由に車の所有をあきらめる、車離れと呼ばれる現象が顕著です。 このため、国内における自動車販売台数はピーク時の7割まで落ち込んでいます。さらに自動車業界ではEV化や自動運転化がトレンドとなっており、今後このトレンドが進展した場合、自動車部品の中には将来的に必要がなくなってくるものも出てくるかもしれません。

加えて、日本では生産労働人口の減少に伴い、自動車部品業界でも製造現場の人手不足が深刻化することは避けられません。したがってロボットやソフトウェアを活用した製造ラインの自動化への取り組みに力を入れていく必要があります。 また、最近ではコスト削減を図るため、部品の共用化が進んでいますが、リコールが発生した際には大量の部品交換が必要となり、部品メーカーにとっては大きなリスクを抱えています。 このため、リコールを出さないようにこれまで以上に品質管理や情報管理の徹底が求められています。

このように業界を取り巻く環境は厳しいですが、それぞれの事象をより正確に把握し、今後の事業計画に活かすことが企業を安定的に経営していくために欠かせないことでしょう。

自動車部品業界の現状

自動車部品の世界市場規模は拡大傾向であるものの、材料費の高騰や販売費用の増加といった問題を抱えています。また、自動車生産がコストの安い海外への比重が高まっており、 自動車部品においても現地調達化が進んでいます。

その一方で品質の高さと性能が求められる高付加価値な部品については、国産部品が依然として高い競争力を保っており、一部では国内回帰も見られます。

各部品業界の状況をみると、外装系部品の業界においては軽量化がトレンドとなっており、ホットスタンプ材の活用が進んでいます。 また、駆動足回り系部品においては安全性と軽量化を両立する工夫が求められる他、電子制御化への対応も欠かせなくなっています。 内装系部品においても、電装化を背景としたワイヤーハーネスの需要が高まっています。また、エンジン系部品では、軽量化ニーズから従来とは異なる金属部材が活用されるようになってきています。

このように部品の種類によっても、業界のトレンドは異なっています。業界の現状や動向の実態を正確に把握するためには市場調査が欠かせません。 もし、市場調査を行うのであれば確かなノウハウ、実績を有する専門業者に依頼するのも良いでしょう。

自動車部品業界の今後

サブプライムローン問題に伴う世界同時不況により、自動車販売台数は一時期大幅に落ち込みましたが、現在は回復し、自動車部品業界も活況となっています。特に近年では東南アジア向けの需要が高まっています。

一方、各国とも環境規制の強化を進め、ガソリン車から電気自動車など次世代自動車へのシフトを進めようとしています。こうした動きは先進国だけでなく、新興国でも同様です。もし、EV化が進めば、新たに必要となる部品が出る一方で、不要となる部品も出てきます。

また、部品の電子制御化や電子化の進展し、部品の共通化や周辺部品を取り込んだモジュール化が進む可能性もあります。この結果、従来の系列メーカーの部品の採用が留まらなくなるかもしれません。さらに電子化が進むことで異業種であるエレクトロニクスメーカーの参入も脅威となってくるでしょう。

中小規模のメーカーは、単独では次世代技術へのキャッチアップは難しいのが現実です。そのため、厳しいビジネス環境の中で、自動車部品業界では、生き残りをかけた再編が加速していくでしょう。

経営判断が必要な場面で正しい判断を下すには、市場調査による質の高い情報が大いに役立ちます。 今後の生き残りを図り、効果的な経営判断を行うため、自動車部品業界の動向に詳しい市場調査会社を活用し、市場に関する情報の把握に努めましょう。

 

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