充電インフラに関する市場調査を行おう

充電インフラについて

充電インフラとは、電気自動車などを充電する設備であり、主に普通充電器、急速充電器、ワイヤレス給電システムがあります。普通充電器は、100ボルト200ボルトの交流出力で充電するものを指します。

フル充電するまでに数時間程度かかりますが、導入費用が安く設置しやすいのが特徴です。駐車場や事務所など長時間車を停めておく場所に多く、最近では商業施設などの駐車場にも設置されています。

急速充電器は、50ボルトから450ボルトの直流出力で充電を行う機器で、三相200ボルトを使用した出力50キロワットのものが一般的です。三相は産業機械のように大きな電力を必要とするものに適しています。高圧の電力を扱うため設備の設置に費用がかかりますが、フル充電に近い状態にするまでに短時間で充電できるので、高速道路のサービスエリアなどに設置されています。

ワイヤレス給電システムは、給電システム側の送電用のコイルと、車のバッテリーの受電用のコイルを対向させて誘導電流を発生させることで充電ができます。使用者が自動車にケーブルを接続することなく、磁界共鳴方式で充電することができる仕組みです。システムが設置された場所に、車を停めるだけで自動的に充電することができ、非常に便利です。

原油価格の高騰やエコへの意識に高まりによって、EVやPHVが普及するのに併せ、充電インフラも整備されてきました。これまでのところ普通充電器の設置が先行していますが、市場調査によれば、近年、中国と米国で急速充電器の普及が加速し始めています。

さらに、EU内では急速充電器の規格統一が成立し、充電インフラの普及の追い風となっています。一方、ワイヤレス給電システムはまだ世界で数千台規模の設置にとどまりますが、今後普及が期待されています。

充電インフラの今後の動向

日本国内においてもこれから普及が予想されている急速充電器は、設置数が世界中で増え続けています。その中でも中国の設置数が桁違いに多く、欧米や日本よりも急速に普及しています。

また、急速充電器の規格は中国、欧州、日本など地域によって異なることが課題の一つとされてきました。しかし、最近では中国と日本が規格統一に合意するなど連携の機運も高まっています。

充電インフラの整備で先行する中国や欧米の例をみてみると、中国では、急速充電器の普及を追いかける形で、バスやタクシーを対象としたワイヤレス給電システムを設置する動きが始まっています。

特にタクシーにおいては、駅のロータリーで停車中にワイヤレス充電できる設備が多くなっています。また、バスにおいては車庫やバス停で停車中に行うワイヤレス給電システムの設置が増えつつあります。さらにバス専用のレーンを走ることで利用できる、走行中給電システムも導入されています。

ドイツにおいては、高級車向けに停車時におけるワイヤレス給電システムが設置されています。また、EVバスやタクシーの一部の事業者がワイヤレス給電システムを取り入れ始めており、こうした動きは米国のEVバスにも広まっています。

一方日本では、経済産業省がEV、PHVタウン推進アクションプランを策定し、自動車メーカーや電力会社、大学などと連携して、モデル地域を選定してEVやPHVの普及と充電インフラの整備を先導しています。環境意識の高まりを受け、自動車の電動化は今後さらに進むと見られ、それに伴い充電インフラも普及が進むと期待されています。

充電インフラにおける情報収集

わが国では経済産業省が旗振り役となって、自動車の電化と充電インフラの整備を進めています。また、2030年には新車販売の過半数をEVなどの次世代自動車にするという目標を掲げている自動車メーカーもあります。

こうした動きを支援するため、国ではマンションや道の駅、企業や工場などに充電インフラを整備するための補助金制度を設けています。

しかし、現状では国内の電気自動車の普及が進んでおらず、充電インフラの整備も2015年から2016年にかけては大きく増加しましたが、その後は伸び悩んでいる状況です。

一方で充電インフラ整備への補助金などの助成は、引き続き行われると見込まれ、さらに普及を加速するため追加の対策も期待されています。

また、近年新しい取り組みが注目されています。それは、通常時には家庭の電力を電気自動車に蓄え、災害時など電力供給が止まった場合に、車に蓄えた電気を家庭に供給するものです。 これは自然災害で電力インフラがダメージを受ける事象が続いており、災害対策として電気自動車に充電したエネルギーを予備電力として活用しようという動きが見られ、自動車の電動化や充電インフラの整備をより促進するかもしれません。

自動車においては次世代自動車への移行のほか、自動走行やコネクティッドカーの普及といった大きな変化が予測されます。それらの動きに合わせて充電技術も進化していくでしょう。こうした分野の開発は急速に進んでおり、市場動向を詳細にかつ逐一把握するのは苦労するでしょう。

このため、情報収集のプロである市場調査会社もうまく活用し、必要な情報を必要な時に活用できるよう取り組みましょう。

 

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