今後の需要拡大が期待される電流測定器

電化社会の進展に伴い、需要拡大が期待されている

私たちの生活に欠かせないものとなっている電気ですが、これを安定的に供給していくことは社会の維持において必須です。したがって、電気を安定的に供給するには送配電機器の点検、つまり電流値のチェックが必要です。電流測定器は、電流値を正確に計測し、機器の状態を確認するためのものです。

この他にも、先端エレクトロニクスの研究開発拠点や生産現場に設置してある機器のメンテナンス、配電機器を設置する電気工事の現場などに利用されています。 なお、電流測定器には直流電流計や交流電流計の2種類があり、さらにアナログ式やデジタル式に分かれています。

現状、国内の電流計測器の市場は横ばいと見られています。しかし、電流測定によるチェックが必要な機器は先進国だけでなく発展途上国にも急速に普及しており、今後は安心安全の電化社会を形成するため、市場は海外を中心に拡大していくと見込まれます。

低炭素社会が市場拡大を後押し

国内市場においても今後の成長が期待されています。成長が期待されている背景には、電気自動車などの普及といった低炭素社会の実現が挙げられます。電気自動車においてはバッテリーの開発、さらにその周辺インフラとしての充電装置の開発、標準化に取り組んでいます。

バッテリーや充電装置の性能を確認するには電流測定器の存在が欠かせません。このため、電気自動車の普及は電流測定器メーカーにとって追い風になると期待されています。 なお、狭義での電気自動車はバッテリーで得た電気を動力源にした自動車(EV)を指し、BEVとも表記されます。広義の意味での電気自動車はEVに加え、ガソリンエンジンと電気を併用するハイブリッド電気自動車(HEV)や、ガソリンエンジンとバッテリーの電気を併用するプラグインハイブリッド車(PHEV)が含まれます。

さらに、水素と酸素の化学反応を使った燃料電池で走行する水素燃料電池自動車(FCV)も広義の意味では含まれ、これらの自動車はXEVとも呼ばれています。 これらの自動車はいずれも精密な電子機器を搭載しており、安全に走行するためには電流の計測は欠かせないため、今後はハンドヘルド型の電流測定器の需要が大きく伸びると期待されています。

この他、低炭素社会の推進において高効率電力供給技術の開発や電気エネルギーの貯蔵技術などの開発なども必要となっており、これらの分野においてもそれぞれの用途に合った測定器が求められ、需要が伸びると期待されています。 低炭素関連以外では給電システムにおける需要が期待されています。

例えば、放射性物質や有毒ガスなど人が立ち入れないエリアにおいて給電できるシステム開発が望まれており、これらのシステムにおいても電流測定器が必要となり、需要拡大が期待されています。

現場のIT化と人材確保が重要課題

自動車やエネルギーなど巨大産業分野が大きな転換点を迎える中、電流測定においては今後の課題が浮き彫りになってきています。 電流測定器をはじめ、電気測定機器全般においては近年ITを応用して活用し、作業の効率化を図っています。

例えば現場で測定した数値をタブレットに入力すると、自動的にデータベースのサーバーに蓄積されるだけでなく、過去のデータを呼び出して数値の妥当性を現場で判断できるようにしています。しかし、作業現場においてまだアナログな世界が残っており、こうしたメリットを十分に活かせておらず、IT化は業界全体の課題といえるでしょう。

さらに、電流測定を行う人材確保も業界における課題となっています。電気、ガス、交通などの産業インフラは多くの電子機器で構成されており、それらの定期的な測定やメンテナンスは不可欠です。特に太陽発電や風力発電など次世代エネルギーの設備の工事や保守、点検作業は増加傾向となっています。しかし、それらの作業を行う電気工事士は年々減少傾向となっています。 このため、電流測定器においては、こうした課題を解決に役立つ製品開発も需要拡大において必要となるでしょう。

また、こうした業界の最新トレンドを把握し、時流に沿った製品開発も必要です。そうしたトレンドの把握には外部の専門企業を活用し、市場調査を実施するのがお奨めです。信頼できる第三者の視点から得られた情報は新たな閃きが生まれるかもしれません。今後の戦略を立てるためにも、まずは市場調査の実施を検討してみましょう。

 

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