顧客ロイヤリティを理解してマーケティングに活かそう

顧客ロイヤリティとは

ある特定のブランドや商品・サービスなどに対して、顧客が抱く愛着や信頼などの好意的な感情を顧客ロイヤリティと言います。競合他社がひしめく中、自社の商品を顧客に選んでもらうためには、顧客ロイヤリティを高めることも重要です。

顧客が自社の商品・サービスに高い顧客ロイヤリティを有していれば、競合製品の性能や価格帯が同程度であったとしても優先して、自社の商品を手に取ってくれます。さらに顧客ロイヤリティが高まり、常に同じブランドの商品・サービスを購入するレベルまでいけば、競合他社より高額でも選択してくれるようになるでしょう。

顧客ロイヤリティと顧客満足度の違い

顧客ロイヤリティと混同しやすい言葉に、顧客満足度(カスタマーサティスファクション)があります。顧客満足度とは、顧客が商品・サービスに抱く期待値に対し、どの程度満足しているのか示す指標です。

顧客満足度は商品やサービスの評価を図る指標として 注目を集め、現在では多くの企業が顧客満足度調査を実施するようになりました。なお、調査を行った時点で顧客満足度が高いからといって、その商品・サービスを今後も継続的に購入してくれるとは限りません。一方、顧客ロイヤルティはこれまでの顧客の信頼や愛着の度合いを示し、より長期的な観点での指標である点に違いがあります。

顧客ロイヤリティを高めるメリット

継続顧客の獲得につながる

特徴・機能面において類似する商品・サービスが、溢れており、競合他社との差別化が難しくなっています。このため、一度自社の商品・サービスを購入した顧客であっても、絶えず何かのきっかけですぐに競合他社に乗り換えてしまうリスクがあります。

こうした厳しい状況において顧客ロイヤリティを高めることができれば、他社製品よりも優先的に選択してもらえる可能性が高く、継続顧客の獲得につながります。

ロイヤルティの高い顧客からさらなる新規顧客の獲得

顧客ロイヤリティの高い顧客は、友人や知り合い等にその商品やサービスに関する良い口コミを流す傾向があります。人は何かを購入する際に信頼できる人の発言を参考にするケースが多いため、こうした口コミによるマーケティング効果は絶大であり、新規顧客の獲得に繋がる可能性が高まります。企業側においても広告に頼らず、良い評判が広まります。

新規顧客獲得には継続顧客獲得に比べ5倍のマーケティング費用が生じるとも言われている中で、顧客ロイヤリティを高めることは新規顧客獲得を図る上でも非常に重要です。

顧客単価が向上する

高い顧客ロイヤリティを獲得できていれば、顧客はより上位の商品・サービスや当初の目的と異なる商品も合わせて購入してくれるため、顧客単価の向上が期待できます。

顧客ロイヤリティを高めるための施策

顧客ロイヤルティを高めるためには、以下のような点に留意しましょう。

顧客の声を定量的に把握する

顧客ロイヤリティは顧客の心理面に関係するため、施策も「顧客一人ひとりに丁寧に接する」など感覚的な内容に陥りがちです。しかし、その施策が実際に効果を挙げているか把握を行うためには、数値を用いて定量的に顧客ロイヤリティを捉える必要があります。

数値化の主な手法としては、ブランドや商品の推奨者の割合から批判者の割合を差し引いて算出するNPS(ネットプロモータースコア)や感動指数などが挙げられます。

市場ニーズを把握する

顧客が何を求めているのか把握することは、顧客ロイヤリティを高める上で非常に重要です。こうしたニーズの把握には市場調査やマーケットリサーチの実施が有効です。自社だけで行うには収集できる情報に限界があるため、専門的なノウハウを保有する市場調査会社の利用も検討してみましょう。

 

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