自社のブランドイメージの調査の依頼先の選択に際して
ブランドイメージを把握する
一般的に株式会社は、企業という組織を存続・成長させるために、継続的に利益を生み出し続ける必要があります。
そこには当然、然るべき投資が不可欠であり、費やした金額以上の収益をコンスタントに確保し続ける事が重要です。
企業は利益を生むべく、何らかの商品や製品、あるいはサービスなどを提供します。
ですが、これらがエンドユーザーにとって対価を支払うに値しないと判断されてしまえば、顧客獲得はかないません。
一般的にはどのような業界においても競合企業が存在します。
業界の圧倒的な大手企業、2番手の企業、下位企業など、それぞれのポジションで企業の取るべき戦略は異なります。
例えば、下位企業は、圧倒的な大手企業に対して、訴求ポイント、アプローチを差別化する、圧倒的な価格差を訴求するなど、何らかの差別化をしないと大手企業にはかなわないのが一般的です。
また、中長期的な活動によって、あの企業の製品は信頼できる、あの企業のサービスは安いなどのイメージが既にあり、これから投入する新しい商品、サービスに対しても、何の説明がなくても、顧客の中で、ある程度の評価、イメージが形成されていることがあります。
これは紛れもなく、企業の保有する無形資産といえます。
このように、自社、製品、サービスが顧客に認知されているのか?認知されている場合、どのような評価、どのようなイメージを持たれているのか?を捉えることは、企業の戦略を検討したり、また、企業価値を戦略的に高めていく上でも非常に重要であるといえます。
すなわち、顧客の中で持たれているその企業、商品、サービスに対する評価、イメージ(ブランドイメージ)を、企業の意思でマネージメントすること(ブランドマネージメント)が重要であるといえます(特に日本の企業は欧米の企業と比べてこの部分の取り組みで差が大きいといわれています)。
ブランドマネージメントの基本は、そもそも自社、製品、サービスにどのようなイメージを持ってもらいたいか、ブランドの考え方をしっかりと設計することから始まります。
そのうえで、考えた通りにブランドイメージが伝わっているのか?ポジティブ、ネガティブの意見の状況は?などの実態をアンケート調査等によって明らかにすることが必要となります。
ブランドイメージ調査の実施にあたって
自社のブランドイメージの調査に際しては、アンケート調査でエンドユーザーの生の声を収集する方法が一般的です。
一般的には、評価される側の企業が調査主体であると、表立った批判が言いにくいなど、正確な評価が得られにくいケースもあります。
また、場合によっては競合企業とのブランドイメージの差を比較することも必要になってきます。
このようなことから、ブランドイメージ調査を外部企業に委託する場合が非常に多くなっています。
また、ブランドイメージを回答できる人は、そもそもそのブランドについて知っている人に限られます。
このようなこともあり、認知者はどのような層、どのくらいのボリューム存在するのか?など、調査対象者、調査規模、質問設計において一定のノウハウが必要とされます。
競合とのブランドイメージの違いを検証しようと思ったが、そもそも競合企業の商品を知っている人が10サンプルしか回収できなかった。
という結果になったら、その調査を実施する意味がほとんどないに等しいといえるのではないでしょうか。
よりよい調査にするためには、ノウハウを持った人、業者に相談することも重要ではないでしょうか。
重要な依頼先選択
ブランドイメージ調査の依頼先となる専門業者の選択に際しては、必要な対象者から回答を得られるのか? 設問設計方法にノウハウがあるのか? ブランドについての考え方を理解しているのか? 価格はどうか? などが重要かと思われます。
ブランド調査に特化した大手調査会社も存在します。
当然、特化している分、ノウハウも蓄積されていると思われますが、それなりにコストもかかるのが一般的です。
まずは相談するのも一つかもしれません。
いずれにせよ、同じブランド調査でもコストが大幅に変わる可能性があるということは理解いただければと思います。
ブランド調査をどのような位置づけで実施するかによって委託先の選定も変わってくると思われますが、まずはブランド調査を実施した経験、ノウハウ等を持っている企業を探し、相談してみることがよいのではないでしょうか。