海外進出にあたって調査を活用してみよう
海外進出を目指す企業が増えている
今日、日本においては海外進出を目指す企業が増えています。
これは少子高齢化の進展、人口減少に伴い、国内市場の縮小が見込まれるためです。
すでに日本の総人口は2008年をピークに減少傾向となっており、今後10年で約1000万人の人口減少が見込まれています。
国内市場の縮小が見込まれる中、生き残りを掛けて多くの企業が海外進出を狙うのは必然の事でしょう。
国内市場だけを相手にしなければいけないという決まりはありません。
国内のみでビジネスを展開するよりも、海外進出によってさらに売上高を拡大できるチャンスが広がるでしょう。
世界には人口が増加し、急速に経済が成長している国が多く存在します。
そのような国であれば、購買力や購買意欲も旺盛であり、売上高を拡大できるチャンスも大きいでしょう。
また、日本では見向きもされないようなものでも海外ではニーズが存在するというケースもあります。
海外においては日本と異なるニーズが存在している可能性があり、この点でもビジネスチャンスが期待できるでしょう。
このように海外進出には売上高を拡大できるチャンスが広がっており、国内で売上高が伸び悩んでいる事業であっても海外で成功する可能性があるのです。
但し、海外進出は容易ではなく、失敗するリスクもはらんでいます。
リスクを軽減するためにも事前準備は念入りに行うべきでしょう。
海外調査で把握できること
海外進出を成功させるためには、事前に海外調査を実施し、マーケットの状況やビジネス環境などに関する情報を収集しておくことが非常に重要です。
それでは海外調査とは、いったいどういったことが把握できるのでしょうか。
例えばこれから進出したいと考えている国があるならば、その国において対象となる製品やサービスにおける現在の市場規模や今後の見込み、その市場規模の背景要因に関する情報を把握することが可能です。
売上高や販売数量といった定量的な情報に加え、市場規模に関する定性的な情報を得ることができるのです。
これらの情報を把握することにより、その国の新規参入における販売戦略の検討、あるいは投資計画の検討の判断材料に活用することができるでしょう。
さらに、その国に存在している主要メーカーや、各メーカーの販売シェアに関する情報も把握することが可能です。
併せて現在の販売シェアが成立している背景要因に関する情報も把握可能であり、こうした情報も海外進出の際には役に立つでしょう。
また、買収先や提携先を探している場合には、候補となる企業の情報や業務内容に関する情報を把握することができ、提携や買収の検討、販売網の整備に役立てることが可能です。
この他には、対象となる製品やサービスの具体的なニーズについて調べることも可能です。
現地にどのようなニーズがあるのか把握しておくことは、大切です。
また、併せて法律や規制、風習といったその国の商習慣についても調査しておくと、海外進出に向けてより具体的な計画を立てることができるでしょう。
このように海外調査を行うと、様々な情報を収集することが可能です。
調査で得られた情報を上手く活用することができれば、海外進出を成功に導くことができるでしょう。
調査方法について
実際に海外進出に関する情報を収集するためには、どのような方法があるのでしょうか。
海外調査については、ヒアリング調査や公開情報の取得が中心となります。
ヒアリング調査は参入プレーヤーやその取引先、販売代理店などのキーマンを対象にヒアリングによって情報収集を行います。
この他にはウェブ上、または新聞や業界紙などで公開されている情報を収集する方法もあります。
但し、公開情報の取得に関しては国内よりも情報の信頼性を吟味した方が良いでしょう。
海外調査は、一見すると国内で行う調査と変わらないように思えます。
しかし、それぞれの国によって国民性や企業風土などは異なるため、国内と同じように調査を遂行するのはそれなりのノウハウが必要になります。
もし、海外調査の経験のない企業が自分達で調査を行う場合は、難航する可能性が高いでしょう。
そのため、ノウハウを有しているマーケティングリサーチ会社に調査を依頼するのが良いでしょう。
リサーチ会社に問い合わせをすれば、海外調査の対応の有無を含めて何らかの提案を得られるでしょう。
複数の企業に声掛けをし、その中から良いと思った企業に調査を依頼しましょう。
委託企業選びの際には、過去の実績や費用・スケジュール等を総合的に考慮して決定しましょう。
信頼できるリサーチ会社を選ぶことができれば、望み通りの情報を得られる可能性が高まります。
海外進出を検討している企業は、まずリサーチ会社に問い合わせをしてみましょう。