パネル調査の概要や特徴、活用事例などについて

状況の変化を捉えるのに有効なパネル調査のご提案

 

昨今のビジネスシーンでは、企業同士の熾烈なサバイバルが展開されています。そうした中で競合他社との差別化を実現して厳しいサバイバルの勝者となるためには、消費者のニーズ変化をスピーディーに把握することが大切です。

現在では、インターネットが広く普及していることから、ウェブを活用した市場調査が盛んに実施されるようになりました。ウェブ調査を実施することにより、経費の節減や調査規模の拡大を容易に行なうことができるというメリットがあります。ビジネスシーンで需要が高まっている市場調査ですが、その中の一つにパネル調査というものがあります。これはパネルと呼ばれる同一ターゲットに対し、一定期間内に繰り返しアンケートを行なう調査手法であり、時系列による調査結果(回答)の推移を分析することができる点に特徴があります。

パネル調査を実施する際には、どの属性層を対象に調査を行うのか選定することができます。例えば、アフィリエイトプログラムなどによって募集した集団から、性別や職業、年齢、居住地などの属性を特定して調査を実施することも可能です。

パネル調査の活用事例としては、家電製品の購入動向の把握などが挙げられます。特定層を対象に使用機種や買い替え予定などを継続的に調査し、これらの調査結果を分析すれば、機種変更に至るまでの平均的な期間を算出して、新しいモデルの製品を開発、販売するのに効果的と思われる時期をある程度特定することが可能となります。このように状況変化を時系列で把握できるパネル調査は、ビジネスを展開する上で大いに役立つでしょう。

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パネル調査の活用方法

パネル調査は、市場の動向を予測するために活用することが可能です。例えば、自社の販売している製品に関して、未購入者は今後の購入予定の有無、購入者に対しては使用状況や買い替え予定を調査し、得られたデータを分析することにより、市場動向の予測や適切な販売戦略の策定に役立てることが可能です。

また、パネル調査は、自社の取り扱う製品やサービスのブランディングにも活用できます。具体的には、調査項目として製品やサービスの知名度や認識経路などを設定し、一定期間にわたる回答の推移を分析することで、適切なブランド戦略を策定することが可能です。特に、新しいブランドを立ち上げたばかりの場合、施策の効果を継続的に検証するためにもパネル調査の活用をおすすめします。

このようにさまざまな活用ができるパネル調査ですが、実施にあたって注意するべき事柄も存在します。パネル調査の場合、単発の調査と比較して精度の高いデータを取得することができますが、その反面、回答者の負担が重くなるという問題点もあります。そのような事情から、調査の途中で回答者が離脱してしまい、情報が集まらず、調査の精度が落ちるといったリスクも生じてきます。途中離脱者を減らすためには、調査項目数を必要最低限に抑えるなど、回答者にかかる負担を軽減するための工夫を凝らすと良いでしょう。

パネル調査を依頼する際の注意点

パネル調査では、同じターゲットに対して一定期間、複数回アンケート調査を実施することとなります。そのため、単発の調査と比較して多くの時間と手間がかかります。

調査にかかる負担に見合った有益な情報を得るためには、調査を実施するにあたって質の高い回答者を選定することも重要になります。このため、専門業者に調査を依頼するにあたっては、コストの比較だけではなく、各社の保有しているパネルの質についても確認しておきましょう。保有パネルのクオリティに関する情報は、各社のホームページにも掲載されているので事前にチェックしておくことをおすすめします。

この他、企業が新たな製品やサービスを開発したりプロモーション活動の方向性を見いだしたりする上では、市場動向や競合の動向を把握するのもおすすめです。

パネル調査を含めマーケティングリサーチは、企業がビジネス活動を展開する上で有益なものですが、メリットを享受するためにはそれぞれの調査の特徴を把握し、目的に合ったものを選ぶ必要があります。リサーチを行うことに疑問や不安がある場合には、まず専門業者に質問や相談をしてみるのも良いでしょう。

 

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