医薬品原薬における市場調査

医薬品原薬とは

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、世界各国ではその治療薬の開発に力を入れており、医薬品原薬においても新しい研究が行われています。 ちなみに治療薬の製造には4つのステップあります。

第1ステップは医薬品の素材となる医薬品原料の製造、第2ステップはその原料を使った中間体と呼ばれる化合物の製造、第3ステップは中間体を精製する医薬品原薬の製造、そして第4ステップが医薬品原薬とそれ以外の物質を混ぜて作る最終的な医薬品の製造です。

第1ステップで製造する医薬品原料は、賦形剤として使われる炭水化物の結晶セルロースなど、膨大な種類の化合物です。これらは世界中の専門工場や化学製品製造企業などで作られており、さらに化合物と化合物を組み合わせて作られた複合化合体は中間体と呼ばれます。

さらにいくつもの中間体を作り、検証して精製されたものが医薬品原薬と呼ばれるものであり、薬の素となるものです。 一般の方は医薬品原料、医薬品原薬は同じ範疇と捉えられがちですが、医薬品原薬は中間体から作られる薬の成分と認識しましょう。

例えば痛み止めの医薬品には、痛みを止める微量の成分が含まれていますが、その成分が原薬です。 なお、医薬品原薬は、2001年の厚生労働省医薬局長通知で、医薬品の製造に使用された時に有効成分となるものと定義されています。また、医薬品原薬は、国が定めた医薬品及び医薬部外品の製造管理や品質管理に関する基準、通称GMP省令に適合したものであることも定められています。

国内における医薬品原薬市場は成長を維持

国内の医薬品の生産金額は、近年、マイナス成長の様相を呈しています。これに対し、中間体市場を含めた医薬品原薬市場は成長を継続しています。医薬品の生産金額がマイナス傾向にあるのに、医薬品原薬市場は成長を継続しているのは奇異に思えますが、それには理由があります。

それは医薬品においては安価なジェネリック医薬品の増加に伴い、すでに特許が切れている長期収載品の薬価下落などが影響しているためです。 一方、中間体を含めた医薬品原薬の需要は堅調に推移しています。

しかし、医薬品生産金額が縮小しているため、医薬品原薬においても影響は少なからず、成長率自体は鈍化しています。 では、今後医薬品原薬市場はどうなっていくのでしょうか。想定されることとの1つは価格面での要求の厳しさが増す点です。

かつては製薬会社の要求は価格よりも品質に対する意識の方が高かった時代がありました。しかし、国の医療費抑制策が強化されたことやジェネリック品の台頭、主力となってきた医薬品の特許が切れなど、製薬会社の経営環境は厳しさを増しています。このため、医薬品原薬を製造するメーカーとしては、品質と価格の両面で満足させるものを開発、提供していくことが求められます。

一方、今後のプラス要因としては、厳しい環境になる大手製薬会社を中心に、経営効率化の一環として、医薬品原薬の製造の外部委託が進むと見込まれており、市場拡大が期待されます。このように複雑な要因を抱えているのが医薬品原薬市場であり、その動向を正確に把握するには市場調査の実施が欠かせないでしょう。

調査専門会社に市場調査を依頼しよう

今後も医薬品原薬市場は一定の需要が見込めますが、より業績を拡大させていくためには市場動向の把握が必要です。既存の原薬メーカーはもちろんのこと、医薬品原薬市場に新規参入を検討している企業は医薬品原薬業界の成長性、ニーズを正確に把握する必要があるでしょう。

これらの情報は原薬及び中間体製造のスケールアップの検討に活かすことができます。また、今後の成長が期待されるバイオ医薬品の原薬開発における参考にもなるでしょう。 また、国内だけでなく海外の主な原薬及び中間体製造企業の増減や規模の把握なども重要です。

これらの情報を独自で調査し、収集するのは困難であり、時間も要するでしょう。このため、より正確な情報収集を行うには第三者である調査専門会社の活用をお勧めします。業界に関する知識を有した専門の調査会社を活用すれば、情報の収集できる幅も広がり、自社で行うよりも質の高い調査を実施することが可能です。

今後の戦略を検討するには市場調査による業界動向の把握は必須です。有益な情報を収集できる調査専門会社の活用を積極的に検討しましょう。

 

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