容積式ポンプの概要と市場動向を把握しよう
容積式ポンプとは
容積式ポンプとは、一定の容積を備え、部品の往復動や回転運動によって吸入や排出による液体の量を調節できるポンプです。また、容積式ポンプは入口の圧力セクションを通じて、排出チューブやパイプに液体を移送する仕組みとなっており、吸込側と吐出側にはそれぞれ、膨張・収縮用のキャビティが取り付けられています。
容積式ポンプの特徴は、一定の流量を維持できる点です。但し、圧力の調整には気を遣う必要があり、機械を破壊しないために安全弁を取り付け、圧力の量を調節を行う必要があります。また容積式ポンプは、吐出し側のバルブを閉めると稼動できません。吐出し側のバルブが閉じているとポンプ内に高圧が発生し、破裂や故障の原因になるため、注意が必要です。
容積式ポンプの種類とは
容積式ポンプは、往復ポンプ(ダイヤフラムポンプ)と回転ポンプの2種類あります。往復ポンプはプランジャーやピストンの往復運動を利用して、液体の吸入や吐出しを行うタイプです。
回転ポンプは歯車やローターの回転運動によって、液体を吸ったり吐いたりするタイプです。回転ポンプにおいてもいくつかの種類に分かれますが、代表的なタイプはギアポンプです。ギアポンプは2つの歯車を嚙み合わせて回転する仕組みになっており、吐き出す量を回転数に応じて制御可能です。また、ギアポンプは、チョコレートやオイルなど比較的粘り気が強い液体を送る際によく活用されます。なお、容積が一定になるため、事前に歯車の回転数を決めることで液体の量を予測する点も特徴です。
容積式ポンプの市場は
直近の容積式ポンプの世界市場は緩やかにではありますが拡大を続けており、今後も拡大は続くと見込まれています。例えばダイヤフラムポンプは、今後大きな成長を遂げる可能性が高い領域です。ダイヤフラムポンプは汎用性に優れているため、コンクリートやがれき、食品廃棄物、汚泥、工業用排水などに用いられます。さらに大型輸送機器や医薬品の洗浄のためにも利用されています。製品のイノベーションも進んでおり、大粒の個体を含む液体を移送できる空気作動式ポンプやデジタル技術の導入も進展しています。今後さらに技術革新が進めば、利用機会の拡大が見込めるでしょう。
また、容積式ポンプ市場において特にニーズが高まっているのが排水処理向けです。成長著しいアジア圏の国を中心に、工業用排水処理のニーズは高まっており、そのニーズに対応する当該製品は今後も販売拡大ができるといえるでしょう。
このように今後の市場拡大が期待できる容積式ポンプですが、事業を拡大を図るためにはどのような地域や用途向けのニーズ獲得を進めるのか検討を行う必要があるでしょう。そうした市場に関する情報を収集には市場調査の実施が欠かせません。自社で市場調査を行うこともできますが、収集できる情報には限りがあります。そうした際に役立つのが専門の市場調査会社です。プロの手により、今後の事業戦略を立てる上で役立つ有益な情報を得られるでしょう。積極的に活用しましょう。