自動運転に関する市場調査を実施しよう

自動車産業と自動運転車

自動車産業は日本の基幹産業の一つで、世界の自動車生産台数(約9,000万台)のうち、日系メーカーは約3,000万台程度を生産しており、世界トップクラスの業績をあげています。その自動車産業で最近注目されているのが自動運転車の普及です。

自動運転車の普及率は生産台数全体の3割前後ともいわれており、年々普及率は高まっています。 なお、自動運転車は自動運転化のレベル(レベル0~5の6段階)に応じて分かれており、そのほとんどがステアリングか加減速のいずれかを支援するレベル1の自動車となっています。

今後はステアリングと加減速のいずれも支援するレベル2の自動車を中心に普及が進むといわれており、高速道路など特定場所で、一部自動運転が可能なレベル3、特定場所で完全に自動運転を行うレベル4、完全に自動運転が可能なレベル5といった高性能な自動車も随時市場に投入されていくとみられています。 2030年にはレベル1~5の自動運転車が自動車の生産台数の大半を占めると予想されており、自動運転車の普及は急速に進むことが見込まれます。

このように劇的に変化していくことが予想される自動車産業の動きには、業界関係者に関わらず注視しておくべきでしょう。

自動運転車のインパクト

自動運転車の拡大は、自動車産業にとって大きな転機となります。それは、自動運転化に伴い、これまでの自動車の構造から大きく変化するからです。

自動運転を実現するには、 多くのハイテク装置を搭載する必要があり、例えば、前後左右の状況を把握するセンサーやレーザー、自動車の様々な動きを電子制御するECUなど挙げられます。今後はこれらの部品の役割がより重要度を増していくと考えられ、こうした部品の開発が中心になってきます。 こうした装置の精度を向上させ、安全性を確保しつつ実用化、量産化につなげるには巨額の研究費が必要となっています。

また、開発にはこれまで自動車業界と関係がなかったハイテク装置メーカーや、通信機器・ソフトウェア開発を得意とするIT企業と協力が欠かせなくなっており、業界における参入プレーヤーも変わってきています。 また、国においても国土交通省がガイドラインを設け、自動運転の普及を進めようとしています。例えばレベル3以上自動車の場合、自動運転システムの作動状況を運転者に知らせるためのHMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)、システムの作業状況や運転者の状況を記録するシステム等を備えることを求めています。

今後も自動運転によって必要となる部品、そして部品に求められる性能、関連するガイドライン等の法制度は変化していくと考えられ、そうした動きに取り残された企業は今後生き残ることは難しくなってしまうでしょう。

CASEの時代

今後の自動車産業を示すキーワードとなっているのがCASEであり、自動運転はこれらのキーワードにも密接に関係しています。

CASEはコネクティッド、自動運転、シェアリング、電動化の英語の頭文字をとった造語です。この内、自動運転の技術に関連して、自動車がIoTで繋がり様々な情報を提供できるようになったり(コネクティッド化)、自ら運転することがなくなるため、自動車を個人で保有せず共有する(シェアリング)といったことが広く普及するといわれています。

また、自動運転が普及すれば、自ら運転せずに自在に移動できる時代になります。そうなれば、車内では仕事をしたり映画を見たりと移動時間が自由時間に変わります。車内での過ごし方が多様になるため、シートの向きを自由に変えられたり、音楽や動画を楽しむための大型ディスプレイの設置など、車内の装備も変化していくと予想されています。そうした点でいえば、今後自動車業界では車の移動に関する新たなサービスが求められ、こうした新サービスを考案する柔軟性も求められるといえるでしょう。

こうした業界の変化に取り残されないためにも、自動運転に関する情報収集は欠かせません。市場調査会社も活用しながら、常に情報をアップデートしていきましょう。

 

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