センサーの概要と市場動向を把握しよう

センサーとは

センサーとは物理的・化学的事象をデータや電気信号に置き換える装置です。人間は視覚や嗅覚、聴覚などで様々な事象を感知していますが、センサーも音や光、温度や速度などの多岐にわたる情報を感知・収集し、出力することが可能です。

センサーはパソコンやスマートフォンなどの情報機器のほか、エアコンや電子レンジなどの生活家電、自動車など日常的に利用するものから、工場の生産設備やインフラ設備などありとあらゆる用途で活用されています。

近年、あらゆるものがインターネットに接続する「IoT(モノのインターネット)」において、センサーは重要な役割を担っており、現代においては欠かすことができない存在となっています。

センサー市場の動向

センサー市場においても新型コロナウイルス感染症の影響を受け、センサーの需要先であるスマホ市場の落ち込みや設備関連の投資減少があったものの、出荷実績・金額とも堅調に推移しています。

センサーの種類で見ると、出荷数が多いのは温度センサーや光度センサーで、出荷金額では光度センサーがもっとも多くなっています。また、成長性をみた場合、温度センサーや圧力センサー、音・超音波センサーなどが成長率の高い分野となっています。

一方、センサーの需要先はスマートフォンなどの通信機器向けがもっとも多く、次いで自動車用途や産業用途となっており、足元では自動車用や産業用、家電・住宅向けセンサーの成長性が高くなっています。

特に生産工程の自動化(ファクトリー・オートメーション=FA)を図るために利用される各種センサーは無人搬送車やロボットなどに搭載され、工場の自動化や省人化に役立てられています。これらのセンサーは新型コロナ感染拡大の影響で一時需要が停滞したものの、2021年以降は需要が急増しています。

今後の展望について

センサーの出荷実績は増加傾向が続いており、センサー市場は2030年に現在の約2倍の市場規模になると見込まれます。

センサーは幅広い分野で活用されており、近年普及しているIoTにおいても欠かせないものです。IoTは生活家電のほか、医療分野や自動車分野などに普及しはじめており、5Gの進展に伴うアプリケーションの開発などによって、今後のIoTの普及とともにセンサー市場の成長も期待できるといえるでしょう。

また、無人搬送車やロボット向けのセンサーは、人手不足が深刻化している物流業務の自動化や省人化のために今後も積極的に導入されると考えられ、今後も需要増加が予想されます。また、食品や化粧品などの分野でも、商品不良を検知するセンサーを活用し自動化が進んでいく見込みである。

このようにセンサー市場は、今後の10年でさらなる成長が期待できる分野です。一方、新規参入や今後の事業拡大を図っていくためには、市場全体や参入企業の動向を把握することが重要です。このため、市場調査やマーケティングリサーチを実施して現状のマーケットを把握することは、今後の戦略を立てる上で非常に大切です。但し、自社の市場調査で得られる情報には限界があります。そこで役立つのがプロの市場調査会社です。

マーケティングリサーチコンシェルジュでは、専門のリサーチャーが依頼元の課題に応じ、調査手法などの提案や相談に対応し、調査を実施するので役に立つ情報が得られます。まずは一度相談してみましょう。

 

 

MRCの対応業界・業種を見る >