太陽電池に関する市場概要

太陽電池の歴史、製品分類

太陽電池は1954年にアメリカで発明され、1958年に実用化されました。その後、1970年代のオイルショックや近年の地球温暖化への懸念から注目され、数々の技術革新が行われ、現在に至っています。日本はエネルギーのほとんどを輸入に頼っていることから、安定したエネルギー源の確保という観点から太陽電池に注目し、世界でもトップクラスの技術を有しています。

しかし、大規模なソーラー発電システムは欧州が先行しており、日本では今後の普及が期待されています。 なお、太陽電池は電池の材料によって、シリコン系、化合物系、そして有機系の三つに分類されます。この中で一番普及しているのがシリコン系ですが、シリコン系は結晶シリコン型と薄膜シリコン型に分けることができ、現在のところ多結晶シリコン太陽電池が最もポピュラーなものとなっています。

また、次世代太陽電池としてシリコン系はフレキシブル結晶シリコン、化合物系はフレキシブルGaAs、そして有機系はペロブスカイトなどが挙げられます。 この他、太陽電池は素材の厚みや、開発された年代(第1世代など)によって分類されることもあります。 現状の太陽電池の市場をみた場合、単結晶や多結晶、薄膜シリコンを含む結晶シリコン系が圧倒的なシェアを有しています。

一方、フレキシブル性等を活かした次世代太陽電池の普及が進むことで、市場がより拡大することを期待されています。

日本における太陽電池

日本の太陽電池の普及は、国の政策と大きく関係しています。政府が主導した最初の計画は、1970年代のサンシャイン計画で、当時は多結晶シリコン型が主流でした。その後、アモルファスシリコン太陽電池が開発され、コストが大幅に低減されたこともあり、普及に向けた政策が次々と実施されていきました。

1980年代にはソーラーシステム普及促進融資制度が設けられ、1990年代のニューサンシャイン計画、そして現在ではFITと呼ばれる再生エネルギーの固定価格買取制度が設けられ、普及を後押ししています。 こうした動きもあり、近年では住宅用発電設備として徐々に利用されることが増えています。

さらに太陽電池の技術革新も進んでおり、次世代型のフレキシブル結晶シリコンやGaAs、ペロブスカイトなどを使用した太陽電池にも期待が集まっています。これらの製品はフレキシブル性や小型化に特徴があり、IoT機器や無線センサーの電源などでの利用が期待されています。 日本は地球温暖化防止を目的としたパリ協定に批准しており、今後も再生可能エネルギーの代表格である太陽光発電及び太陽電池の普及を進めていく方針は変わっていません。

現在は各都道府県で普及を促進するため各種補助制度を整えており、今後もこうした施策により、国内における市場拡大の促進が期待できるでしょう。

太陽電池における今後の展望

今後、太陽電池において有望視されているビジネスとして、まず、建材一体型太陽光発電が挙げられます。BIPVとも略されますが、太陽光パネルを住居やオフィスビルの壁や屋根の建材に組み込んだ発電システムのことです。

発電機能に加えて、建材としての耐久性や防火対策も求められるため、発電システムとして使用される据え置き型太陽電池よりも価格は高くなりますが、設置する土地を新たなに確保する必要がないため、注目されています。 また、ZEHも引き続き有望です。ZEHはゼッチと読み、ネットゼロエネルギーハウスの略です。

住宅の断熱性を高めて室内環境を維持し、暖冷房に使用するエネルギーを少なくしつつ、エネファームや太陽光発電を導入しエネルギーを作り出すことでエネルギー収支をゼロにするエコ住宅のことを指します。

国は普及を進めるため、補助金制度を設けており、ZEH及び太陽電池の増加に繋がることが期待されます。

 

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