界面活性剤に関する市場調査を行おう

界面活性剤の歴史、市場の遍歴

界面活性剤とは、分子内に異なった2種類の性質(親水基と新油基)を有する化学物質です。界面活性剤は本来混ざり合わない水と油を混ざりやすくする作用により、様々な用途で活用されています。

例えば洗剤が衣類に付着した汚れを浮き上がらせ、はがすのもこの作用です。 最古の界面活性剤はメソポタミアで作られた石けんといわれ、安土桃山時代に日本に伝わりましたが、国内においてその利用が本格的になったのは明治以降です。当初は石けんの製造が主で、昭和初期に高品質のアルコール硫酸エステル塩が開発されると、繊維産業で繊維の精練漂白などに界面活性剤が活用されるようになりました。

戦後、洗濯機が普及すると合成洗剤の需要が大きく伸びますが、1970年代に河川の水質汚染が深刻化したため、環境への負荷が少ない無リン洗剤が主流となりました。

この頃には繊維産業以外にも界面活性剤の利用が始まり、現在では繊維分野の他、プラスチック、土木、化粧品といった様々な分野で利用されています。また、この10年では海外への輸出(金額ベース)も増加傾向であり、需要の拡大が期待できるでしょう。

界面活性剤の現状と今後の動向

界面活性剤には複数の種類があり、中でも最も多く利用されているのは非イオン界面活性剤です。これは乳化や浸透、分散といった作用に優れていることや、水の硬度や電解質の影響を受けにくく他の界面活性剤との併用が容易であるため、化粧品や洗剤を中心に幅広い用途に使われているためです。

次に多く利用されているのは、洗浄性や泡立ちの良さ等でシャンプーや洗剤に利用されている陰イオン界面活性剤です。この他には陽イオン界面活性剤や両性界面活性剤などもあり、それぞれの特性に応じて使い分けがされています。 今後においても、使い勝手の良さから需要の大きな衣料用洗剤に多く利用されている非イオン界面活性剤を中心に需要が拡大していくとみられています。

現在、界面活性剤におけるトレンドとなっているのは、液体洗剤への対応です。粉末洗剤は減少が続き、液体洗剤はそれに代わり2010年ごろからシェアを逆転し、販売量を増加させ続けており、こうした動きに界面活性剤も対応していく必要があります。 また、近年では界面活性剤による人体への影響を懸念する声が高まっています。人の肌に接触することによる健康被害や誤飲事故、河川に流入し食物連鎖を通じて体内に蓄積され、健康に影響を与えるリスクが指摘されています。

このため、天然素材を利用したものや、自然界で生物によって分解される界面活性剤の開発もトレンドとなっています。一方で、原料となる天然油脂はココヤシなどのヤシ科植物から生産されますが、世界の油脂生産量のわずかしかなく、その希少な資源を世界のメーカーが取り合っている状況です。

そこで、最近では余剰になっているパーム油に着目し、原料として活用する動きも出ています。今後もこうした天然素材も活用し、資源を枯渇させない持続可能な製品開発が期待されます。

界面活性剤の市場を詳しく把握するには

界面活性剤の市場を詳細に把握したい場合、ネックとなるのはその用途の広さです。界面活性剤は工業用や家庭用など幅広い業界で使用されている上、家庭用についても衣類や食器、身体に使うものなど多岐にわたり、それぞれの分野の動向を把握するのは容易ではないでしょう。

加えて市場は国内に留まらず、アメリカやヨーロッパ、アジアなど世界に広がっており、それぞれの地域の状況を把握することも大切でしょう。そんな時、役立つのが市場調査会社です。市場調査会社を活用すると、把握したい分野や国の市場規模だけでなく、過去から現在に至るまでの推移やトレンド、その背景要因など数字に表れない部分も把握可能です。

マーケティングや様々な戦略の意思決定には、市場動向に関する情報を収集が必要です。市場動向を把握し、自社を客観的に評価するためには第三者の視点が有効です。

的確な意思決定を行うため、信頼できる会社を選び、界面活性剤に関する市場調査を実施しましょう。

 

MRCの対応業界・業種を見る >