システム開発の概要と市場動向を把握しよう
システム開発とは
システム開発は企業の業務システムや電子機器の制御システムなど、様々なシステムを構築する仕事です。一般的にはシステムエンジニアが要件定義や設計を担当し、仕様書に基づきプログラマーがプログラムを組んでいきます。
システム開発を行う際、最初に行うのはクライアントが求めているシステムの機能や構造、
納期、予算などを明確にする要件定義です。また、システム開発においては課題解決に必要な機能は何か考える作業も伴う場合があります。
要件定義を設定した後は、システムに必要な設計を行う工程が必要です。まずデザインやインターフェースを決める外部設計、サーバーやデータベースなどのプログラムを決める内部設計と進みます。
外部設計では見た目に留まらず、システムを利用するユーザーの利便性を考慮する必要があります。プログラムが完了したら、テストを実施し不具合がないか確認します。納品後も不具合の発生した際の対応、追加機能の要望などアフターサポートも必要です。
なお、システム開発の手法はウォーターフォールモデルとアジャイルモデルに大きく分類されます。ウォーターフォールとは上流工程から下流工程へと開発を進める手法で、工程が後戻りしないのが特徴です。基本通りシステムエンジニアが策定した全体像に従って、プログラマーがプログラムを組んでいくため、スケジュールの管理しやすさやフェーズごとの開発が可能な反面、ドキュメント作成に時間を要することや途上での変更にも対応した柔軟な開発が難しい点はデメリットです。
一方、アジャイル開発はシステムのリリース後に必要な機能の追加や改善を施し、完成度を高めていく手法です。リリースまでの期間が短く柔軟に開発を進められる反面、メンバー全員に設計からテストまで幅広いスキルが求められます。
システム開発市場の最近の動向
IT業界の市場規模は年々、右肩上がりを続けています。好調の主な要因として挙げられるのは、業務効率化に対応したシステムの需要が高まっているためです。
コロナウイルス感染症の影響によるリモートワーク拡大や業務効率化を進めるためのデジタル化は、大企業を中心に活発化しています。一方、中小企業においてはあまり着手できていないのが現状です。
なお、日本のITサービス市場におけるベンダーの構造は非常に特徴的であり、上位5社の売上が市場の半数を占めています。上位5社は自社のハードウェア製品や基盤サービスを有し、グループ会社やパートナーなどと連携し、システムの提供を行っています。
今後の展望について
システム関連の市場は、今後も緩やかに成長していく見通しです。働き方改革の推進に伴うDX化の進展、AI/IoTなどのデータを活用した取り組みの普及などが要因です。今後はハッカーや不正アクセスからシステムを保護するセキュリティ関連の需要も高まっていくでしょう。また、今後はERP(基幹業務統合管理)関連の需要が高まると期待されています。これはERPパッケージのクラウド化推進や基幹システムの保守サポート期限が迫っていることなどが要因です。
システム開発の市場は成熟化した日本において、大きな成長が見込まれる数少ない領域です。国内でビジネスを展開したいと考える方は、チャンスがある分野です。但し、システム開発といっても、どのような分野のシステムなのか、どのような役割を行うのかによって市場のポテンシャルや参入プレイヤーにも違いがでてきます。どのような市場に参入すべきかは競合他社の動向や企業のニーズなど、入念な市場調査を行う必要があります。但し、市場調査は自社で行っても信頼できる情報を得られない可能性があります。このため、
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