覆面調査の活用方法
覆面調査の手段と対象
覆面調査とは、調査員が顧客を装って商品・サービスを体験し、調査項目ごとに評価を行う方法です。
調査対象は実に様々です。例えば店舗全体を評価する場合、店舗の内装、外観やスタッフの接客対応などが調査対象となります。
より詳細になるとトイレの設備や商品の配置、掛かっているBGMに関する評価など多岐に渡るケースもあります。
これがコールセンターの場合は、応対する受付スタッフの対応、大型店舗など顧客数の多い店舗では、案内や誘導を行う警備員や清掃スタッフの対応までも対象になるケースがあります。
調査員はあらかじめ定められた項目に対して評価を行っていきますが、調査対象先には調査員と分からないように作業を行います。覆面調査は外部委託をすることが多いですが、その場合は実績が豊富にある調査会社を選ぶと、信頼できる調査結果が期待できるでしょう。
覆面調査の活用
覆面調査においてもっとも多い活用方法としては、自社の商品やサービス品質を第三者の目線で評価し、その結果を品質の改善に活かすといったものです。
また、会社全体で調査結果を共有し、現場のモチベーションアップにつなげることも可能です。さらに、覆面調査の結果を人事考課の一環として活用し、昇給・昇格等の判断に活用されるケースもあります。
この他には覆面調査を実施し、契約内容の明確な説明の有無や違法な契約をしていないかといったコンプライアンスの遵守状況の確認にも活用できます。
こうした覆面調査を自社に対してだけではなく、他社に対して行い、自社と他社の評価情報を比較することで自社の強みや弱みを客観的に判断する材料としても活用できます。
もし、外部に覆面調査を委託する場合、事前にリサーチコンサルタントに相談をすると良いでしょう。
目的に応じて的確な調査を設計してもらうこと可能となり、自社にマッチしたアウトプットイメージを出してもらえるようになり、調査の品質を高めることができます。
また、これらの調査会社は、調査結果を分析し、その結果に基づいたアドバイスをしてくれます。特に多店舗運営をしている企業においては、客観的な調査結果に基づいたアドバイスはとても貴重なものでしょう。
このように、覆面調査は様々なシーンで活用することができ、企業価値の向上に大いに役立つでしょう。積極的に活用することをおすすめします。
覆面調査のタイプ
覆面調査のタイプには、モニター型と専門調査員型があります。モニター型は一般の主婦や学生などが調査をしますが、純粋な消費者目線によって各項目を評価してもらえます。ただし、調査対象となるサービス・製品に関する知識が乏しく、正確な情報が得られにくいケースも発生します。
専門調査員型では知識や経験が相応にあり、ビジネスに関して高い見識を有した人物が調査を行います。設定に当てはまる人物が調査を担当することも可能であり、報告書の品質も高く、特殊な調査においても対応可能ケースが多いです。一方、費用はモニター型と比較すると高くなってしまいます。
どちらを選択するべきは、専門的なノウハウを有している調査会社に相談しましょう。まずは複数の業者から見積もりを取り、その上で覆面調査員の質を確認するのが良いでしょう。また、調査目的を伝えて、内容に関しては委託する調査会社とよく相談して決めた方が良いでしょう。
こうした調査の相談に的確に答えてもらえる会社を選ぶと、目的に沿った調査を行えるでしょう。